☆やまなか動物病院のブログです☆

2014年8月13日 水曜日

猫の飼い方⑧ 不妊手術:雄

こんにちは。
院長の山中です。

本日は前回に続いて雄の去勢手術についてです。



雄猫での去勢手術のメリットとしては

〇 尿臭の軽減
〇 スプレー行動の減少
〇 発情期の問題行動の消失
〇 攻撃性の低下


などが挙げられます。



まず尿臭やスプレー行動ですが

これは室内飼育の場合、人間にとって問題になることがあります。

猫の尿は犬の尿より濃く、臭いも強くなっています。

この臭いの原因の一つとして尿中に含まれる

フェリニンという物質があります。

この物質は猫のフェロモンといわれており

縄張りの主張や異性を引き付ける作用があると考えられています。

このフェリニンは去勢していない雄猫の尿中に

特に多く含まれており、これが強い臭いの原因となっています。

尿の臭いぐらいと思われるかもしれませんが

この臭いはかなり強烈で一度かけられたらまず取れません。

スプレー行動は、この臭い尿を家中にかけていくため困ったことになります。



次に発情期の問題行動ですが

独特の声で鳴いたり、スプレー行動をしたりするほかに

外の雌猫を求めて脱走を企てます。

外に出ると交通事故に遭うこともありますし、

他の猫とケンカしてケガをしたり病気をもらってしまうこともあります。

特にケンカや交配で感染する猫エイズ・猫白血病ウイルスは命に関わります。



上記のメリットの他に、猫では発生率が低く問題になることは少ないですが

精巣腫瘍や前立腺肥大などの病気を防げるといったこともあります。



では去勢手術のデメリットですが

やはり太りやすくなります



肥満は尿石症の発症リスクの一つになり、

特に雄猫は尿道が狭いため

結石が詰まって尿道閉塞を起こしてしまいます。

なので去勢後はフードの量を調節してあげましょう。



また、個人的にデメリットと思うのは

小顔効果があることです。

去勢をしていない雄は成長するとともに

頬に肉がついていき顔が大きく丸くなっていきます。

個人的にこの顔の形が好きですが

去勢をすると大きくならなくなってしまいます。








にらみが効いてますね。


投稿者 やまなか動物病院

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