☆やまなか動物病院のブログです☆

2014年11月 7日 金曜日

猫かぜ 猫カリシウイルス

こんにちは。

院長の山中です。



前回は猫ヘルペスウイルス1型について書いたので

今回は猫カリシウイルスについて書きたいと思います。



このウイルスに感染すると

鼻炎や結膜炎によるくしゃみ・眼やに等

ヘルペスウイルスと似た症状が出ますが

その他に特徴的な症状として

口内炎舌潰瘍関節炎を起こします。

特に口内炎や舌の潰瘍は痛みが強いため

鼻炎と合わせてフードを食べない原因となり

衰弱してしまうことがあります。

また、肺炎を起こした場合も重症になることがあるので

注意が必要です。



このウイルスもヘルペスウイルスと同様に

鼻汁や眼やになどの分泌物中に排泄されます。

やっかいなことに感染猫は

回復した後も1ヶ月以上ウイルスを排泄し続けるうえ

ウイルス自体も強く環境中でも一カ月以上生き残るため

周囲の猫に感染を広めてしまいます。



さらに、このウイルスは変異が激しいため

一度感染から回復して免疫ができても

異なる型のウイルスに感染した場合は再度、発症してしまいます。

そのためワクチンを打っていても発症してしまうこともあります。



また、近年では病原性が強く全身症状を引き起こす

強毒全身性猫カリシウイルスが報告されています。

このウイルスは発熱・皮下浮腫・頭部や下肢の潰瘍・黄疸などの

全身症状を起こし、その死亡率は67%にも上ると言われています。

また、特徴として成猫の方がより重篤な状態になるようです。



通常のカリシウイルス感染症ではしっかり治療すれば

重症になることは少ないのでくしゃみや眼やにがみられたら

早めに対処してあげてください。

 


投稿者 やまなか動物病院

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