院長談

2014年9月 5日 金曜日

猫の飼い方 ⑩異物誤食 続き



おはようございます。

院長の山中です。





前回の続きですが

猫が食べてしまう異物はひもだけではありません。


ひもの他によく食べてしまうものとして

マットやカーペットの切れ端

(写真のようなウレタン製マットをよく食べます。)





おもちゃのネズミや羽などがあります。






これらの物は下手をすると腸に詰まってしまうこともあります。



おもちゃは飲み込めない物を選ぶか、

飲み込まないように注意して遊ばせてあげましょう。

(ネズミのおもちゃを丸のみするつわものもたまにいますが。)






また観葉植物を食べてしまうこともあり、

特にユリ科の植物は強い中毒を起こすことも

あるため注意が必要です。



その他に

(治療のときは絶対に食べないくせに)

人用の薬を食べてしまうこともあります。


猫は薬の代謝能力が人や犬よりも低いので

一粒でも中毒を起こしてしまいます。



鎮痛薬、風邪薬、精神安定薬などいろいろな薬で

中毒を起こすため薬は猫が取り出せないところにしまっておきましょう。






http://www.yamanaka-vet.com/

 

投稿者 やまなか動物病院 | 記事URL

2014年9月 4日 木曜日

猫の飼い方⑨異物誤食



こんばんは。
院長の山中です。




最近、病院猫のふじ子もだいぶ大きくなり

そろそろ避妊手術をしようかと考えています。





このぐらいの年齢で気を付けたいこととして

異物の誤食があります。





この時期は好奇心が強く色々な物を食べてしまうことがあります。






代表的なものとして毛糸や針付きの裁縫糸などの

ひも状の異物を食べてしまうことがあります。






うちの子はそんなもの食べないと思われるかもしれませんが

異物誤食の症例ではかなり多く見られるものです。






美味しくて食べているわけではないと思いますが

ひもをかじっているうちに徐々に飲み込んでいき

途切れることなく飲んでしまうこともあります。





場合によっては肛門からひもが出てきて

それが口までつながっていることもあります。






一見、滑稽に見えますが実は緊急事態です。

お腹の中では腸管が巾着袋を占める要領で縮んでしまいます。

(ひも状異物がが巾着袋の口についているひもで腸管が巾着袋の口です。)







下の写真はひも状異物により腸管の一部が縮んでしまっています。



この状態になると腸管への血流が悪くなり穴が開いてしまったり

ひもでこすれることによって腸管が切れてしまうこともあります。




こうなってしまうと治療法は手術でひもを取り出すしかなくなってしまいます。

また場合によっては壊死した腸管を切り取らなければならないこともあります。






この様に重症になってしまうことが多いので

毛糸や裁縫用の糸(針ごと飲み込みます)、ほつれたカーペット、リボンなど

ひも状異物になりそうなものには注意しましょう。





http://www.yamanaka-vet.com/index.html

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